糖尿病(一般の方向け)

生理 〜ヒトの血糖値調節メカニズム〜

今回は、ヒトにおける血糖値の調節メカニズムについて記事にしてみました。

糖尿病がどんな病気かはなーんとなく分かったけど、血糖値ってなんで上がるの?
他の人と同じものを食べても全然血糖値が違うんだけど!
トワ
トワ
では、なぜ血糖値が上がるのかをお話し…する前に、今回はヒトの正常な血糖調節メカニズムについて説明します。
え、そんなところから?難しそう…
トワ
トワ
なぜ血糖値が上がるかを考えるには、普段どのように血糖値が調節されているかを知る必要があります!

はじめに

病気というものは、正常な身体のはたらきが乱れることで起こります。

つまり、血糖値が上がるメカニズムを知るためには、「糖尿病じゃない人で血糖値がどのように調節されているか」を知らないと、なぜ血糖値が上がるのかを理解できません。

血糖値とは「血液中の糖(ブドウ糖)の濃さ」を数値にしたものです。

つまり、血糖値が上がる栄養素として最も重要なのが「糖質」になります。

そこでヒトにおける糖代謝(=ヒトの中で糖質がどのような流れで吸収されて使われていくのか)をまず解説します。

糖質って?

最近は巷でも糖質制限が流行っていますので既に知っている方も多いと思いますが、一応説明します。

世間一般でも「糖尿病」と聞くと

甘いものを食べすぎた人がなる病気でしょ?

と思っている人が多く、「糖質」=「甘いもの」という認識の方も多いのではないでしょうか?

もちろん甘いものも糖質ではありますが、実は甘いものを普段摂らない人でも糖質は日常的に食べています。

糖質は「炭水化物」の一種です。
つまり、ごはん・パン・麺類などの「主食」と呼ばれるものが、ヒトの最も大きな糖質源なのです!

他にもトウモロコシやイモ類、かぼちゃなんかも糖質を多く含む食品です。

なるほど。
じゃーお餅なんかは米を凝縮したものだから糖質の塊だね!
トワ
トワ
流行りのもので言えばタピオカなんかも糖質の塊です…

消化・吸収

こうした糖質を含む食品を食べると、食道を通って胃→十二指腸→小腸の順で消化されます。

「消化」というのは、食べ物を分解していく工程です。

たくさん連なっている糖を、吸収しやすいように小さな糖にちぎっていく作業、と考えてください。

そして、一番小さな糖の形のひとつが「ブドウ糖(=グルコース)」というものです。

この形まで分解されると、小腸で吸収されて血液の中に入ります

ブドウ糖が最初に運ばれる臓器って?

小腸から吸収されたブドウ糖は、血液に乗ってまず最初に肝臓を1回通ります。

肝臓は血糖値を調節するのに非常に重要な働きをしている臓器で、上がりすぎ・下がりすぎを抑えるクッションのようなはたらきをしてくれます!

血糖値が下がりそうなときは貯めていた糖を血液に出して下がりすぎを抑え、血糖値が上がるときは血液の糖を取り込んで上がりすぎを抑えます。

小腸で吸収されたブドウ糖も、肝臓で50%ほどが取り込まれ、残りが血液に乗って全身に回ります。

そうやって糖が全身で使われるんだね。
意外と簡単だった!
トワ
トワ
まだ終わりじゃありません!
血液から細胞までブドウ糖を届けないと…!

血液から細胞へ(インスリンのはたらき)

ヒトの身体を動かしているのは血液ではなく細胞です。

筋肉も心臓も脳も内臓も、全て細胞で出来ています。

細胞を働かせるためのエネルギー源の一つがブドウ糖です。

つまり、血液から細胞までブドウ糖を届けないと意味がありません!

そう、実はブドウ糖は血液から細胞の中に自動的に入っていくわけではありません。

ブドウ糖が細胞の中に入るためには、細胞の入口を開く「インスリン」が必要なのです!

こうしてようやく細胞にたどり着いたブドウ糖は、細胞がはたらくためのエネルギー源として利用されます。

多くの人が、

インスリン=血糖を下げる怖いホルモン

という認識をしていますが、ここまで読むと、

インスリン=食べた糖質をエネルギーとして利用するためのホルモン

ということがお分かりになったでしょうか?

インスリンは生物が糖質を利用するために必要不可欠なホルモンで、血糖値(=血液中のブドウ糖の濃さ)が下がるのはその結果に過ぎません。

ちなみにこのインスリンというホルモン、胃袋の後ろ側あたりにある「膵臓」という臓器から出されています。

トワ
トワ
膵臓は実は血糖を上げるホルモン(グルカゴン)も出しています!
血糖調整にとても重要な臓器です!

まとめ

まとめです。

一般的に「炭水化物」と呼ばれるご飯・パン・麺類などが糖質であり、

それらを食べると消化されて「ブドウ糖」まで分解されます。

ブドウ糖は小腸で吸収され、肝臓を経由して血液に乗って全身へ回る。

血液中のブドウ糖は、インスリンのはたらきによって細胞の中に入り、エネルギー源として使われる

トワ
トワ
こうしてまとめると、意外とシンプルでしょ?

いかがだったでしょうか。

今回は普通のヒトにおける糖質の流れ(=糖代謝)を説明しました。

いよいよ次回は「糖尿病ではなぜ血糖値が上がるのか」を解説していきます。

当サイトでは、今後も糖尿病をはじめとした生活習慣病に関する知識を随時更新していく予定です。

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